2ntブログ

カウンター&応援サイト

現在の閲覧者数:
53b5465ddd71b21beaa3734649279320.jpg
『全日本スポーツ少女振興会』は『全日本セミロリ愛好協会』を応援しています(笑 装甲悪鬼村正 二〇〇九年一〇月三〇日、喜劇の幕が上がる。


スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

SS 『鬼哭麺 外伝』第三話 「沙耶の店」

 その怪異は深夜、営業を終えた屋台を保管場所に戻す為、裏路地に進入した時に起こった。…いや、ルイリーが連れて来た…。

 「あにさまぁ~!お客さん連れて来たよ~!」

 ビチビチッ

 「いyぉpあ~、はpkネシtれェェ!」

 其れは…形容し難い“肉の塊”だった。ブヨブヨと蠢き、もがいている様に見えるが、ルイリーがしっかり掴んで逃げられないでいるようだった…。

 「ああん、逃げたらダメェ。あにさまのラーメン美味しいよぉ~。」
 「ぼndンドグぉ?」
 「うん!本当だよ。食べたらビックリしちゃうから。」

 どうやら、ルイリーにはこの物体の言葉が分かるらしい…。ともかく、ルイリーを通じて、話してみる事にしたタオロー。

 「つまり…、お前は沙耶と言う名前で…どこから来たかは分からない…。それはともかく、住み難くなった場所から逃げてきて、今現在一緒に住んでいる“匂坂郁紀”とか言う男の認識では、お前が美少女に見える…。人間の食事が食べられず…お前の嗜好に近い様で人肉を好むと…くくっ、面白い。俺も料理人としてあらゆる物を食い、作り、挙句今では外道へと堕ちたと思っていたが、本物のバケモ…いや…すまんな、人以外の者に料理を作ってみたくなった…。」

 タオローは笑みすら浮かべて、肉の塊に話しかける。

 「沙耶、と言ったな。明日の夜、俺の営業が終わってからで良ければ、この紙に書いた場所へ来い。貴様の言う郁紀とか言う男も連れてな。」
 「『うん、分かった。でも、本当に大丈夫?』って言ってる。」
 「まぁ…、結果は分からん。だが、俺には心当たりがある。」

 ずるずる…と、裏路地の闇に消える沙耶。そして、タオローは明日の料理に想いを馳せていた。


 翌日の深夜、タオローはルイリーと共に、仕込み用に使う厨房に着くと、一人の青年が立っていた。

 「貴様が郁紀か?」
 「うわ!な、何なんだ!?さ、沙耶、こんなバケモノだとは聞いてない!」

 タオローを見て取り乱す青年、沙耶とか言う肉塊が出てきて一応の落ち着きは見せるがこのままでは話しにならない。

 「やれやれ…話にならんな…。 …そうだ、ルイリー。沙耶とか言うやつの真似をして喋れるか?」
 「…?…、うん!あにさま、ルイリー出来るよ!」
 「では、通訳してくれ。今からお前達に料理を作ってやる。とな。」
 「は~い!」

 そうして、しばらくの時間が流れ、タオローは二杯のラーメンを作りあげる。

 「…お待ち。さぁ、食ってみろ。沙耶、お前さんにも用意した。」

 恐る恐る、箸を取る郁紀。沙耶の方を見ると触手を伸ばし、ちゃんと箸を使っていた。…ただし、口らしき物は意外な位置にあったが…見なかった事にする。

 「…う、美味い…ラーメンらしいがよく分からないな…けど美味い。」
 「『うん、ほんとだぁ。何だか肉の味がする。』って。」
 「う…あぁ…くう…?」

 どくんっ!と、食べ終わった郁紀に変化が起こる。

 「悪いが沙耶、一度、郁紀の視界から隠れろ。」
 「『何で?』って」
 「ともかくだ。貴様の正体をばらしたいか?」

 何かに気付いた沙耶が厨房の物陰に隠れる。そして…、

 「あ…れ?ここは…え!?貴方は?」
 「うむ、上手くいったようだな。説明すると、今、お前が食ったラーメンは俺が作った紫電麺だ。そして、その電流により、一時的にお前さんの脳神経の狂いを修正している。更に、麺に“コレ”を練りこんでみた。」
 「…これは…『ざくろ』…。」
 「そうだ、俺の国の古い文献に人肉を喰らう鬼女がいてな、釈迦だか、坊主だかの慈悲で助かり、人肉を喰らいたくなった時にはざくろを食え…とな。何でも人肉に近い味がするそうだ…くくっ。」
 「そうなのか…って、沙耶は?」
 「今は姿を見ない方がいいぞ?まぁ、お前さんは先に戻っていろ。俺は、沙耶とやらともう少し話す事がある。…そうだ、残ったざくろはお前さんにやろう。帰って食ってみろ。」
 「あ!…ああ、そうする…うわっ…また視界が…。」
 「残念だが、時間切れのようだな…。ならばルイリーが通訳すれば問題は無いか…。」

 厨房に留まる郁紀の様子を見て沙耶が這い出てくる。

 「さて、もう一つ提案なんだが…、お前さん前に普通の人間を郁紀と同じ状態に出来た…と言ったな。つまり、こいつは元に戻れる。と?」
 「『うん』って。」
 「ならば、お前が人間になる。とは考えなかったのか?」
 「びっくりしてる。『気がつかなかった!』って『でも自信は無い』だって。」

 少々呆れながら、タオローは言う。

 「少しは思いつけ。…まあ良い。何、せめて見てくれだけでも良い。他人から見ても人間に見れれば…な。上手く行けば、俺の料理でサポート出来るかもしれん。なにせ、俺の国に『医食同源』と言う言葉がある位だ。」

 タオローは珍しく笑顔だった。それは自信を持った笑顔であった。


 そして、一ヵ月程たったある日、タオローの厨房に明るい声が届く。

 「まいどー。『沙耶の肉屋』でーす。配達に来ましたー。

 そこには、一人の少女がチャーシュー用の豚肉を抱えていた。

 「おう、すまないな沙耶、わざわざ配達させて。それでどうだ、今の体は?」
 「うん!誰も気付いて無いみたい。郁紀も元に戻って少し混乱したけど、もうなれたって言ってるし、後は…二人でちょっと商品をつまみ食いしちゃうのが問題かな?」

 明るい笑顔で沙耶が笑う。この一週間で『沙耶の肉屋』は上質の肉を仕入れると評判になった。

 「まぁ、お前さん達は肉のエキスパートだからな。だが、つまみ食いは程々にしておけよ。…それと、髪の毛の間から触手が出ているぞ。」

 ちょうど、髪の毛が跳ねている辺りからピコピコと触手が揺れていた。

 「あ…あははっ!は~い、気をつけまーす。あっ!郁紀を待たしているの。それじゃぁ…またの御贔屓をお待ちしていまーす。

 少女らしい笑顔をふりまき厨房を出て行く。沙耶と郁紀は次の配達に向かう。幸せに溢れているようだった。

 ここはアーカムシティー。『食の大黄金時代にして、大暗黒時代にして、大混乱時代』食にかかわる者には、人間であろうが無かろうが、分け隔てなく受け入れる街。    (外伝第三話 了。)

 はい、今まで出てこなかった『沙耶』の自分なりの回答です。ぶっちゃけ、本編には無いハッピーエンドを目指してみたり…本当か?(ぉ
 皆様に喜んで頂ければ幸いですが…m(_ _)m

 | HOME | 

水上雷太

Author:水上雷太
『水上雷太』
 「全スポ会会長」
 「御名神亭やとわれ店長」
 「サイト管理人」
 様々な“自称”を使い分ける男。ぶっちゃけ三十路ヲタ(ぷ

 ブログ開設4年目に突入し、何を血迷ったかサイトまで開設する。 どこまで突き進む気だ?

『御剣みこと&ほむら』
 御名神亭の店員。双子の姉妹。
 一見中○生並のコンパクトボディだが18才以上(笑
 一人称が「ボク」と「オレ」だが女の子。
 ほむらはふた○りだが女の子!

『Dr.ノーザンウェスト』
 御名神亭に住み着く、謎の「萌え学」講師。
 某キ○○イ博士に似ているのはただの噂(笑
『ワイルド=エルザ』
 通称「ワルザ」Dr.が某所から設計図を入手して作り上げたモエロイド。
 語尾はお約束の「ロボ。」(笑

 ここは、上記メンバーでお送りするエンターテイメントサイトである。

 リンク&アンリンクはフリーです。ご一報頂けると、リンクを貼り返します(笑





QRコード

FC2ブログランキング

あなたの一票をお願いします。

フィオリーナの以心伝心さんの
竹島プロジェクト2007  みんなで竹島の日を盛り上げよう!キャンペーンを応援しています。 20070122151145s.jpg
JOKER×JOKER管理人、恭介様ご提供 20070122232637s.jpg
natsuka.net、 あんた何様?日記管理人、なつかもとや様ご提供
合言葉は、、、、 今年も釣ろう、韓国メディア。w



このブログをリンクに追加する

検索エンジン最適化

-天気予報コム- -FC2-


この人とブロともになる