『御名神亭奇譚』序文
御名神亭の業務日誌
「さて…、地図によるとこの辺りのはずなんだけど…。」
そう呟きながら、男はジーンズのポケットから一枚の紙片を取り出す。
180cm近い長身に、すでに白髪交じりの髪、眼鏡をかけ、Tシャツにジーンズのラフな格好。
年の頃は30代と思われるのだが…はっきりしない。ともかく、男は紙片に描かれた地図と行く手を見比べながら一人呟く。
「本当にこんな所に酒場兼宿屋なんて建物があるのか?
いや、考えてみれば、いくら就職難の昨今とは言え、酒場の店長なんて自分も早まった気がするなぁ…。
店のオーナーはずいぶん若そうな…あれ?どんな顔してたっけ?いや、そもそも面接なんてしたっけ?…だけど、この地図を貰ったのは確かだし…。」
少々記憶が曖昧なようだが、男は一本の狭い路地を見つける。
「おっと、これかな?この先をまっすぐ行けば、『御名神亭』とやらがあるはずなんだけど…。」
考えても始まらない。男はともかく先へと進む。しばらく歩いた先にあったもの。それはなんと形容したら良いのだろうか…、
外観は西洋ファンタジーの旅の宿、1階が酒場で2階が宿になってるそれを、瓦葺の日本建築で設えたような和洋折衷も甚だしい建物。
ご丁寧に洋風扉の横に『御名神亭』と筆文字で書かれた行灯らしきものが据えてある。
「これ…か?」
ある意味当然の疑問ではあったが、このままでは埒があかぬと男は扉を開く。
そう呟きながら、男はジーンズのポケットから一枚の紙片を取り出す。
180cm近い長身に、すでに白髪交じりの髪、眼鏡をかけ、Tシャツにジーンズのラフな格好。
年の頃は30代と思われるのだが…はっきりしない。ともかく、男は紙片に描かれた地図と行く手を見比べながら一人呟く。
「本当にこんな所に酒場兼宿屋なんて建物があるのか?
いや、考えてみれば、いくら就職難の昨今とは言え、酒場の店長なんて自分も早まった気がするなぁ…。
店のオーナーはずいぶん若そうな…あれ?どんな顔してたっけ?いや、そもそも面接なんてしたっけ?…だけど、この地図を貰ったのは確かだし…。」
少々記憶が曖昧なようだが、男は一本の狭い路地を見つける。
「おっと、これかな?この先をまっすぐ行けば、『御名神亭』とやらがあるはずなんだけど…。」
考えても始まらない。男はともかく先へと進む。しばらく歩いた先にあったもの。それはなんと形容したら良いのだろうか…、
外観は西洋ファンタジーの旅の宿、1階が酒場で2階が宿になってるそれを、瓦葺の日本建築で設えたような和洋折衷も甚だしい建物。
ご丁寧に洋風扉の横に『御名神亭』と筆文字で書かれた行灯らしきものが据えてある。
「これ…か?」
ある意味当然の疑問ではあったが、このままでは埒があかぬと男は扉を開く。
カランカラン♪
「いらっしゃいませ。あ、でもまだ開店準備中なんですよぉ。」
そう声をかけた女性…いや、背格好で考えると少女と呼べるぐらいに見える。
長い髪を高い位置でまとめたポニーテールにして、Tシャツに明るいミニスカートと黒のスパッツにスニーカーの動きやすそうな格好にシンプルなエプロンをしてモップを持った女の子。
男はすっかり見入ってしまい。ポカーンとしているばかり。
何を隠そう、この男、ロリコンだった。
「えっと、お客様?聞いてます?(^^;」
「…かわいい…。じゃ無くて!い、いや、えっと…、そ、そうだ!今日からこの店の店長になることになりました、水上雷太と言います。え~っと、店員さんが二人いると聞いたんですけど…お母さんかお姉さんいる?」
「へ?いや、それボクの事だけど…(^^;」
「はい?」
いまいち双方とも意味を掴めてない所に、店の奥から声がする。
「みこと、どうした?物売りなら間に合ってるぜ。」
奥から出て来たポニーテールの少女と同じぐらいの背丈でショートカットだが襟足を伸ばし三つ編みにした髪の少年。
いや、タンクトップにジーンズ地のショートパンツ、踝まであるバスケットシューズにやはりシンプルなエプロンの姿は少年のようだが、わずかな胸のふくらみが少女である事を主張していた。
「…みこと、誰?そいつ。」
一目見るや、ぶっきらぼうに言う。
「えっとね、ほむらちゃん。この人が雷くんが言っていた今日から、この店の店長になる人…みたい(^^;」
「マジ?ホントにこいつ?」
二人に見つめられ対応に困る雷太。そしてふと思い出す。
「え!?みことにほむらって…君たちがオーナーの親戚でこの店の店員さん?どう見ても中学s…。」
がすっ!
ほむらと呼ばれた少女は雷太のすねを思いっきり蹴っていた。
「☆Qp…くぅぅぅ…いきなり何する!」
うずくまってすねを押さえながら抗議する。
「オレは大人だ!ついでに言っとくが、おんなだからな!」
「い、痛つつ…。OK、つか、女の子なのは見た瞬間気づいたから大丈夫。どっちかって言うと自分の好み…あわわっ!」
ロリコンの洞察力はともかく、動揺しているのかいらない事まで口走っている。
「えっ!お、おぅ、分かれば良いんだ…(==;;」
こちらも普段言われなれない事を言われ動揺していた。
そしてそれを冷静に見ていたポニーテールの女の子が改めて挨拶する。
「えっと、水上雷太さん。雷くん…あ、オーナーの名前が御名神雷で水上さんと似ていて分かりにくいから、区別のため店長と呼びますね。
ボクは御剣みこと、こっちが双子の妹のほむらちゃん。名前、呼び捨てでかまいませんので、ってその方が気楽で好きなんです。
とにかく、よろしくお願いしますね(^^)」
にっこり笑って手をさし伸ばすみこと。思わず手を握り返して、
「こちらこそよろしく、みこと。店長とは言ったものの、分からない事だらけなんで、いろいろ教えてもらいます。
えっと、ほむらだっけ?これからよろしく。」
続いてほむらに手を伸ばす雷太。それをちょっと気まずそうに握るほむら。
「ま、逃げ出さない程度にしごいてやるよ(^^;」
「さ、開店準備が途中だよ。えっと、店長、それではこちらで準備を手伝って下さいね。」
「あ、あぁ。んじゃ、やりますか。」
三人は開店準備に戻る。雷太はこの先に待ち受ける奇妙な出会いと出来事にまだ気づいていなかった。
『御名神亭奇譚』序文 終了。
さて、何気に初めてしまいましたが。いまさら(爆
実は、サイトを初めてやりたかった事の一つだったりしますが、主人公…自分!?いや、本当に大丈夫なのか?ただし連載は思いっきり不定期&短編の集合ですが…いっそこのまま終わっとくか?(ぉぃ
カテゴリーは御名神亭で分けておきますので皆様長い目でよろしくm(_ _)m
「いらっしゃいませ。あ、でもまだ開店準備中なんですよぉ。」
そう声をかけた女性…いや、背格好で考えると少女と呼べるぐらいに見える。
長い髪を高い位置でまとめたポニーテールにして、Tシャツに明るいミニスカートと黒のスパッツにスニーカーの動きやすそうな格好にシンプルなエプロンをしてモップを持った女の子。
男はすっかり見入ってしまい。ポカーンとしているばかり。
何を隠そう、この男、ロリコンだった。
「えっと、お客様?聞いてます?(^^;」
「…かわいい…。じゃ無くて!い、いや、えっと…、そ、そうだ!今日からこの店の店長になることになりました、水上雷太と言います。え~っと、店員さんが二人いると聞いたんですけど…お母さんかお姉さんいる?」
「へ?いや、それボクの事だけど…(^^;」
「はい?」
いまいち双方とも意味を掴めてない所に、店の奥から声がする。
「みこと、どうした?物売りなら間に合ってるぜ。」
奥から出て来たポニーテールの少女と同じぐらいの背丈でショートカットだが襟足を伸ばし三つ編みにした髪の少年。
いや、タンクトップにジーンズ地のショートパンツ、踝まであるバスケットシューズにやはりシンプルなエプロンの姿は少年のようだが、わずかな胸のふくらみが少女である事を主張していた。
「…みこと、誰?そいつ。」
一目見るや、ぶっきらぼうに言う。
「えっとね、ほむらちゃん。この人が雷くんが言っていた今日から、この店の店長になる人…みたい(^^;」
「マジ?ホントにこいつ?」
二人に見つめられ対応に困る雷太。そしてふと思い出す。
「え!?みことにほむらって…君たちがオーナーの親戚でこの店の店員さん?どう見ても中学s…。」
がすっ!
ほむらと呼ばれた少女は雷太のすねを思いっきり蹴っていた。
「☆Qp…くぅぅぅ…いきなり何する!」
うずくまってすねを押さえながら抗議する。
「オレは大人だ!ついでに言っとくが、おんなだからな!」
「い、痛つつ…。OK、つか、女の子なのは見た瞬間気づいたから大丈夫。どっちかって言うと自分の好み…あわわっ!」
ロリコンの洞察力はともかく、動揺しているのかいらない事まで口走っている。
「えっ!お、おぅ、分かれば良いんだ…(==;;」
こちらも普段言われなれない事を言われ動揺していた。
そしてそれを冷静に見ていたポニーテールの女の子が改めて挨拶する。
「えっと、水上雷太さん。雷くん…あ、オーナーの名前が御名神雷で水上さんと似ていて分かりにくいから、区別のため店長と呼びますね。
ボクは御剣みこと、こっちが双子の妹のほむらちゃん。名前、呼び捨てでかまいませんので、ってその方が気楽で好きなんです。
とにかく、よろしくお願いしますね(^^)」
にっこり笑って手をさし伸ばすみこと。思わず手を握り返して、
「こちらこそよろしく、みこと。店長とは言ったものの、分からない事だらけなんで、いろいろ教えてもらいます。
えっと、ほむらだっけ?これからよろしく。」
続いてほむらに手を伸ばす雷太。それをちょっと気まずそうに握るほむら。
「ま、逃げ出さない程度にしごいてやるよ(^^;」
「さ、開店準備が途中だよ。えっと、店長、それではこちらで準備を手伝って下さいね。」
「あ、あぁ。んじゃ、やりますか。」
三人は開店準備に戻る。雷太はこの先に待ち受ける奇妙な出会いと出来事にまだ気づいていなかった。
『御名神亭奇譚』序文 終了。
さて、何気に初めてしまいましたが。いまさら(爆
実は、サイトを初めてやりたかった事の一つだったりしますが、主人公…自分!?いや、本当に大丈夫なのか?ただし連載は思いっきり不定期&短編の集合ですが…いっそこのまま終わっとくか?(ぉぃ
カテゴリーは御名神亭で分けておきますので皆様長い目でよろしくm(_ _)m